2005年 08月 11日
ナビスコカップ準々決勝 セレッソVSガンバ |
8月6日土曜日。
その日の晩、大阪・キタの街は、
夏の定番イベント『淀川花火大会』を見にゆく人々で賑わっていた。
同じ頃、街の南はずれにある長居スタジアムでは
ひっそりと、この夏の大阪ダービー3連発の第2弾、
ナビスコカップの準々決勝1st legが行われていた。
セレッソは以前からガンバにどうも分が悪い。
先日のJリーグの試合でも先制したものの、1−4で完敗を喫している。
ただ今回は代表選手が東アジア選手権に参加している為
ガンバはベストメンバーが揃わない。
セレッソにしてみれば今までの借りを返すチャンスだったのだが…。
19時にキックオフ。
開始早々
セレッソの攻撃は左サイドの苔口にボールを集めるものの、
あとは一人でなんとかしてくれえ、という感じで
フォローが無いのですばやく2人ほどで塞がれてしまう。
そのスピードを活かす機会は少なく、突破を許してもらえない。
対するガンバのほうはレギュラー6人(!)を欠くものの
アラウージョ、フェルナンジーニョに攻撃をゆだねることで意思統一。
中盤で奪ったらすばやく2人のコンビネーションで攻める。
カウンター気味だが相手DFと対峙する間に足技で溜めを
つくることで中盤のあがりも促して、攻撃に厚みを生んでいた。
吉原はもちろんのこと、松下や橋本が有機的に絡んでくる。
ドリブルとパスの使い分けどころがメリハリが利いてて
単発のカウンターとはひと味違って魅せどころも多い。
ブラジルテイストの東欧のチームのカウンターみたいな。
(ようわからん例えだが)
それにしてもGAMBA。
ここまでチームを構築してきたフロントの努力に素直に敬意を表したい。
思えば宮本の移籍話が浮上した頃には山口、
稲本の時には遠藤、と先手先手で的確な選手補強を行ってきていた。
加えて、ユースから絶えず優秀な人材が供給されているのは
言うまでもないだろう。
その結果が今の分厚い選手層である。
特にこのゲームでも明らかなように
チームの根幹たるセンターのライン
宮本ー遠藤ー大黒を代表の試合で欠いても
シジクレイー橋本ー吉原で対応できてしまうのだ。
おまけに二川、實好も欠場、家長は先発をはずれていた。
紆余曲折はあったがここまで地力がついたのには
西野監督の手腕も認めざるを得ないところである。
かたやセレッソ。
監督交代のドタバタから歯車が狂った昨シーズンの反省を踏まえて
小林監督が守備の固いチームづくりを施し、
そしてそれは前半戦は手堅く機能していたのだが、
引き換えにあのセレッソならではの“爆発的な攻撃力”が
すっかり沈静化してしまった。
西澤〜森島のホットラインは錆び付いてないようだし、
ブルーノの攻撃参加も迫力たっぷりだが、
例えば苔口にボールを集めて勝負させても
味方のフォローの動き出しが遅いので
連動性が乏しく、頻繁にパスカットされてしまっていた。
攻撃の約束事が見られないようだ。
黒部の居場所がピッチ上にない、のも気になる。
いまさらだが、大久保の代わりに黒部、という補強の意図が
よくわからない。CFの位置には西澤がデン、と構えてるというのにだ。
大黒、前田の台頭によりガンバで余剰戦力となりつつある吉原を奪うとか、
フロントは考えてみたことがあるのだろうか?
チームの熟成度に雲泥の差がある。
もともとヤンマーという名門が母体なのだから
強化のノウハウや人材は豊富にある筈だ。
ほんま、セレッソの今後の巻き返しに期待したい。
大阪ダービーをもっともっと、白熱させるために!
by footle
| 2005-08-11 01:35
| GAMBA GAMBA